10人に1人が熱性けいれん!?病的なけいれんとの違いって何?

驚く女性
小児科や健診で、既往歴や今回の受診きっかけ等で「けいれんを起こしたことはありますか?」との欄があります。
また、医師からも診察時に聞かれる事も多いです。

この「けいれん(痙攣)」とは、なぜ起きるのでしょうか?
また、どんな状態だと起こりやすいのでしょうか?
今回は、意外と多くの子ども(乳幼児)が経験していて、ママ達の間でも話題が多い「けいれん」について、看護師をしていたママよりご紹介いただきます。
ぜひご参照ください。

けいれん性疾患とは?

クエスチョンマーク
けいれんは、なぜ、起こやすいのでしょうか?
原因や発症時期などをご紹介いたしますので、ご参照ください。

けいれんの原因

1.神経系の発育が未熟で、わずかの刺激で神経興奮が起こりやすい。
2.代謝が盛んで、低血糖や脱水等によるけいれんを起こしやすくなっている。
3.血液と髄液との浸透性が高く、髄膜炎等によるけいれんを起しやすい状況にある。

点頭てんかん(ウエスト症候群)

聞き慣れない疾患名ですが、けいれんの多くを占めている代表的な疾患でもあります。
これは、熱性けいれんと違って予後に大きく関わってくるけいれんとなります。

1.発症時期
生後6ヵ月前後

2.特徴的な姿勢
瞬間的な首の前屈と、四肢の屈曲の姿勢をとります。

3.シリーズ形成
何回か繰り返す、または続けて連続的にポンポンと繰り返します。

4.知能障害
80%の児に、知能障害を伴います。早く治療する事で、知能障害を軽くします。

5.治療
医師の指示により、副腎皮質ホルモン剤の注射がなされます。

各期の特徴

1.新生児
分娩時障害、先天奇形など中枢神経に障害があります。

2.乳児
熱性けいれん、泣き寝入り引きつけ、憤怒けいれんが起きやすくなります。

3.幼児
後天的な脳障害が起きやすい。

4.学童期
てんかん、自律神経失調症、起立性調節障害、ヒステリーが起きやすくなります。

熱性けいれんとは?

クエスチョンマーク
熱性けいれんは、比較的、軽症のけいれんとなります。
発熱時に一度でもけいれんを起こした場合は、次回の発熱時、十分な観察と的確なケアが必要となります。
10人に1人の子どもが、熱性けいれんの患児です。
熱性けいれんの特徴などをご紹介いたしますので、ご参照ください。

熱性けいれんの特徴

1.38.5℃以上の発熱
高い熱を出すと、けいれんを起こします。
6ヵ月の乳児~7歳の幼児・学童期までが対象となります。

2.左右対称のけいれん
左右、全身といったけいれん発作となります。

3.神経的異常を起こさない
けいれん後、麻痺や動かなくなった等の後遺症を全く残さないのが大きな特徴です。

4.15分以内(けいれん時間)
良性のけいれんで、単純のけいれんです。

5.家族性(家族歴)がある
父、母、祖父母、いとこ、親戚等の身内に必ず熱性けいれんの既往歴があります。

ケア

熱が上がり始めてから、12時間以内にけいれんが起こります。
よって、けいれんを起こさない目的でジアゼパム座薬を挿肛する場合もあります。

けいれんを起こしたから、座薬挿肛しても効果・意味がありません。
37.5℃を超えたら、挿肛される事をお勧めしますが、医師や薬剤師の説明・指示に従って下さい。

一度、熱性けいれんを起こした患児の半分強は、熱性けいれんを繰り返す特徴をもっています。
したがって、熱が上がりそうな状態の時は、熱性けいれんを考慮して十分に観察しつつ、手元に座薬がある状況にする必要があります。

発熱とは?

熱で苦しむ子供
発熱とは、体内では異物となる何かが起きた時、その標的となるものを攻撃して身体を守る為の生体防御反応でもあります。
発熱の種類や特徴をご紹介いたしますので、ご参照ください。

種類

発熱・・・疾患があって、その症状の1つで発熱しています。
うつ熱・・・こもり熱とも呼ばれるもので、掛物や着る物によって体温が上昇します。

特徴

子どもは体温調節機構が未熟のために、発熱することがあります。
その背景には、子どもならではの特徴があります。

1.筋肉の震えによる熱の産生ができません。
2.体重に対して、体表面積が広いので体温が奪われやすいです。
3.皮下脂肪や筋肉が薄く、汗腺の発達が不十分です。
4.環境に左右されやすい。(温度、湿度)
5.免疫力が弱いので、細菌・ウイルスによる感染症に罹患しやすいです。
6.水分や食物の摂り方が不適当で、脱水になりやすいです。
7.容易にけいれんを誘発しやすく、症状が変化しやすくもあります。

発熱が新生児・乳幼児へ与える影響

熱を冷ましている赤ちゃん
発熱により、新生児・乳幼児へ与える影響はどのようなものがあるでしょうか。
発熱した際のケアなどをご紹介いたしますので、ご参照ください。

発熱によって起こりうるもの

1.基礎代謝の亢進…熱感、倦怠感
2.循環器系の影響…血圧上昇
3.呼吸器系の影響…多呼吸
4.消化器機能の低下…尿量現象
5.脱水
6.中枢神経機能障害
7.関節痛、筋肉痛
8.不安

ケア

1.体温上昇時
身体の中心部は高温で、四肢末端は冷感があるので、中心部は風通しを良くして、四肢末端は保温に努めます。

2.安静を保つ
体力消耗の防止と、エネルギー補給の為に安静にします。

3.抗けいれん薬の使用
過去に1回でもけいれんが起きていたら、けいれん止めの座薬を入れます。
これは、発熱とは呼べない体温でも(例:37.5℃など)座薬挿入します。
けいれんを起こさないのが目的の座薬となっています。

まとめ

子どもは身体の機能が成熟していないため、病態が悪化するスピードは早く、新陳代謝が速い事で回復能力も早いという特徴があります。
これは、成人には欠けるもので良い時は最高・最上な武器にもなりますが、弱っている時は一刻を争う一大事となる時もあります。

突然のけいれん発作は、見ている家族は大きな動揺と不安、緊迫感を覚えます。
しかし、少しの知識があれば、お子さんの特徴・個性を理解していれば最悪を防ぐ事ができます。

けいれんが起きた際や疑わしい症状があった際に、知識として、こちらの記事を参考にしていただけますと、幸いです。

関連ワード:

この記事が気に入ったら
いいね!してね!

最新情報をお届けします