未熟児とは?「低出生体重児」の原因とリスク

赤ちゃん

従来までは、2500g以下で生まれた赤ちゃんを「未熟児」と呼んでいました。

しかし、2500g以下であっても、身体の機能に何の問題も無いことも多く、また反対に2500g以上であっても、身体の機能に何らかの問題があることもあり、現在では赤ちゃんの出生体重そのものよりも、お母さんのお腹の中にいた期間(在胎週数)や妊娠期間に対する発育状況(体重)を基準に分類するようになりました。

そして、2500g未満を「低出生体重児」と呼び、1500g未満を「極低出生体重児」、1000g未満を「超低出生体重児」と呼んでいます。

そして昨今では、不妊治療により双子や三つ子の人口が増えたこと、また医学の進歩により低出世体重児でも問題なく出産できるようになったことから、低出生体重児の数は増加していると聞きます。

そこで今回は、「低出生体重児」に着目し、その原因やリスクについて解説したいと思います。

1. 低出生体重児とは?原因は?

低出生体重児が生まれる原因は様々ですが、以下のケースが関係していると考えられています。

① 母体の病気が原因となる早産

低出生体重児の原因として最も多いのが、早産です。
しかし一言で早産と言ってもその要因は様々あります。

・妊娠高血圧症候群
・常位胎盤早期剥離
・子宮筋腫、子宮奇形
・子宮頚管無力症
・子宮頚管炎、絨毛膜羊膜炎などの感染症
・糖尿病・妊娠糖尿病

などが挙げられます。

② 胎児トラブルによる早産

次に多いのが、へその緒による異常、またその他の病気で起こった胎児トラブルによる早産です。

・臍帯巻絡、臍帯過捻転
・羊水過多症
・前置胎盤・低位置胎盤

などが挙げられます。

③ 多胎妊娠

そして、昨今増えていると言われている多胎妊娠も低出生体重児の要因です。
多胎妊娠が増えた理由としては、不妊治療の普及が考えられ、排卵誘発剤を使用することにより卵子が複数個出る確率が高くなったとされています。

④ 前期破水

陣痛が来る前に卵膜が破け、羊水が流れ出ることを前期破水と言います。
前期破水に寄って早産した場合、低出生体重児となる可能性が高くなります。

⑤ 妊娠中の喫煙や飲酒

妊娠中の喫煙や飲酒は、低出生体重児に繋がります。
喫煙により、胎児が低酸素状態となること。また喫煙・飲酒による血管の収縮で、胎児が栄養失調になることが原因となります。

⑥ 歯周病

歯周病による早産の危険性は、7.5倍もあると言われています。
歯周病菌によって炎症を起こした際、歯の周りの炎症を抑えるために「サイトカイン」と言う物質が分泌されますが、この物質には「子宮収縮作用」があるとされています。

⑦ 妊娠中のダイエット

昨今では、妊娠しても綺麗でいたい。出産しても綺麗でいたい。と言う気持ちから、妊娠中にもかかわらず無理なダイエットをする妊婦さんが増えていると言います。
妊娠中の過度なダイエットは、低出生体重児となる原因だとされています。

2. 低出産体重児のリスクは?

それでは、低出産体重児で産まれた場合、赤ちゃんにはどのようなリスクがあるのでしょうか?

・免疫力が充分に備わっていない可能性

早産が原因で低出生体重児として生まれてきた場合、母体から受ける抗体が十分に備わっていない可能性があります。
また、臓器の機能が未発達である可能性もあります。

・合併症の危険性

低出産体重児の場合、免疫力が充分でなく、また臓器などの機能が発達していないことから、合併症を起こす危険性が高いとされています。
合併症の症状としては、呼吸器系疾患、循環器系疾患、中枢神経系疾患、血液疾患などが挙げられます。

・知育発達・身体発達・聴力障害・運動能力の遅れ

日本産婦人科学会の資料では、極低出生体重児の予後として、知育発達・身体発達・運動能力の遅れなどの可能性を示唆しています。
しかしこれらに関しては、生まれたときの妊娠週数や体重の重さなどによって障害の程度が変わるとされており、また適切な治療やリハビリにおいて改善する可能性もあります。

3. 低出生体重児で生まれた場合

それでは、万が一低出生体重児で生まれた場合、どのような対処が採られるのでしょうか?
まずは、NICUと呼ばれる新生児特定集中治療室やGCU(未熟児室)に移され、医師や看護婦さんのサポートを受けることとなります。
その期間は赤ちゃんが産まれた週数や体重によって異なり、超低出生体重児の場合、数ヶ月に及ぶこともあります。

4. 低出生体重児を避けるためには?

それでは、低出産体重児で産まれないようにするためには、どのような対処法があるのでしょうか?

・安静にする
・喫煙、飲酒はしない
・食べ過ぎに注意し、体重管理を行う
・定期的に歯科検診を受ける

早産の危険性がある場合は、出来るだけ安静に日々を過ごすことが大切となります。
また、喫煙・飲酒に関しては絶対に止めたほうがよいと言えるでしょう。
そして、妊娠中の糖尿病を避けるためにも、食べ過ぎに注意し体重管理をきちんと行うこと、また定期的に歯医者に通い歯周病にならないよう気をつけることが大切です。

5. まとめ

低出産体重児が生まれる原因には、お母さん自身も避けられないケースも多々あります。
その場合は、自分自身を責める必要はありません。
現在の医学はものすごい勢いで進歩しており、低出生体重児であっても将来何の問題もなく、健康に育っているお子さんはたくさんいるのです。

ただし、喫煙・飲酒など、自分自身の努力で変えられる物であるならば、お母さんとしての責任で改善すべきだと言えるでしょう。
低出生体重児のリスクを念頭に、妊娠生活を安静に、そして健康に過ごしていただきたいと思います。

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