マダニから身を守ろう、家庭でできる対策

マダニ
マダニは、畳やカーペットに住む小さなダニとは違い、非常に体が大きく、通常時でも2mm~3mm程度あり、吸血後は、1㎝程度まで膨れ上がります。

このマダニですが、「殺人ダニ」と呼ばれるほど、危険な虫です。今年、野良猫からSFTSウイルスに感染したかもしれない女性が亡くなるというショッキングな事件がありました。その野良猫はマダニによってのSFTSウイルスを媒介した可能性があると報じられています。

そこで厚生労働省による、マダニから身を守るための対策を分かりやすくまとめてみました。

1.マダニが危険なわけ

草むら

マダニが危険な理由二つあります。

一つは、マダニは、刺すのではなく、噛んで血を吸い取る点です。噛まれた時に、無理やり引き剥がすと、皮膚が裂けて出血したり、マダニの身体の一部が皮膚内に残ってしまう恐れがあるのです。

もう一つ危険なポイントは、マダニは、一度噛みつくとかなり長期間(数日間)に渡り吸血を続けるというところです。この吸血している期間中、マダニが保有している病原菌に感染する可能性が高まります。

マダニが、媒介する感染症としては、日本紅斑熱、Q熱、ライム熱、野兎病、ダニ媒介性脳炎などがありますが、特に恐ろしいのが、高熱を引き起こす、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウィルスへの感染です。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウィルスに感染した場合の、主な症状は発熱と消化器症状で,重症化し,死亡することもあります。しかも、有効なワクチンがないのです。

2.マダニの生息場所

マダニは動物を宿主とする為、イノシシや野ウサギ、シカなどの野生動物が出没する草むらなどにたくさん生息しています。

野生動物だけでなく、犬や猫などの身近な動物に寄生している場合もあります。ですから、身近な場所にも生息していると考えましょう。例えば、民家の裏庭や裏山、畑などにも生息しています。

3.マダニ対策

◎肌の露出を少なくする服装

野山などに行く場合は、肌の露出を少なくしましょう。

・袖口を絞ることのできる長袖、長ズボン、手袋を着用し、袖は手袋の中に入れる。
・サンダルではなく、靴下を履いたうえで、靴を履く。
・靴下は必ず、ズボンの裾に被せる。
(農作業には必ず、長靴を履く。)
・必ず帽子を着用する。
・首にタオルを巻いたり、ハイネックのシャツを着用する。

◎ 虫よけ剤の利用

マダニ

虫よけ剤を使用することでマダニの付着数を減らせます。衣服だけに使用するものもありますから、服にもスプレーを吹きかけた方が良いでしょう。

しかし、虫よけ剤でマダニを完全に防げるわけではありませんので、虫よけ済以外の対策も並行して行ってください。

◎服についたマダニを家に持ち込まない

衣服は家の中に入る前に脱ぎ、衣服に付着したマダニを取り除きましょう。服に付着したマダニを取り除くにはガムテープが便利です。

◎マダニに噛まれていないか確認

帰宅したら、出来るだけ早く入浴します。この時に、マダニに噛まれていないか、よく確認しましょう。

4.もしも、マダニに噛まれたら

血を吸っているマダニを見つけても、潰したり、慌てて引き剥がしたりしてはいけません。

マダニの唾液にはセメント状の物質が含まれており、宿主の皮膚と自分を硬く固めています。これを無理やり引き剥がそうとすると、皮膚が裂けて出血したり、マダニの身体の一部が皮膚内に残ってしまう恐れがあります。

殺虫剤を綿棒に吹きかけ、マダニに塗ると殺虫効果で外れます。ピンセットで口元を掴んで、慎重に剥がすという方法もありますが、慣れないと、難しいので、自信が無ければ皮膚科で剥がしてもらったほうが無難です。

そして、感染症が心配ですから、皮膚科を受診して下さい。自分でマダニを剥がした場合は、ビニール袋などに入れて、皮膚科に持参します。SFTSウィルスの潜伏期間は、マダニに刺されてから6日から2週間と言われていますが、噛まれたマダニが手元にあれば、ウィルスの有無を確認出来るからです。

ネコからヒトへのSFTSウイルスの感染について

厚生労働省のQ&Aではネコからの感染について、健康なネコからは感染しない、としていますが、関係性については完全には否定できないと記載されています。

健康なネコなどからヒトがSFTSウイルスに感染することはないと考えられます。また、屋内のみで飼育されているネコについては、SFTSウイルスに感染する心配はありません。

現時点においてはまれですが、SFTSウイルスに感染し、発症している動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染することも否定できません。

なお、ヒトのSFTSで認められる症状を呈していたネコに咬まれたヒトがSFTSを発症し、亡くなられた事例が確認されていますが、そのネコから咬まれたことが原因でSFTSウイルスに感染したかどうかは明らかではありません。

出典:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A

参考サイト:マダニ対策、今できること – 厚生労働省-戸山研究庁舎

2017年10月11日追記
徳島県で飼い犬から人にSFTSウイルスに感染した例が確認されたそうです。発症したのは成人男性で処置により命に別状はないそうです。ペットから人への感染が確認されたのは世界で初めてだそうです。健康なペットを過剰に心配する必要はないですが、体調不要のペットを世話するときは手をよく洗う事が励行されます。

マダニ感染症、ペットから人に感染 世界で初確認 徳島:朝日新聞デジタル

記事内のイラスト・写真はイメージです。また、記事内容は医療内容において、正確性を完全に保証するものではありません。利用者様ご自身の判断と責任においてご利用ください。

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