「早期教育」よりも成長段階に合った教育 ― シュタイナー教育の「七年周期」と「4つの気質」

シュタイナー教育についてご紹介します。

シュタイナー教育には、いわゆる「早期教育」をせず、順を追って発達を促すという特徴があります。

いったいどんな教育法なのでしょうか?

シュタイナー教育

赤ちゃん
シュタイナー教育とは、オーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した教育思想で、ヴァルドルフ教育学とも呼ばれます。

シュタイナー教育の考え方は、独特で、“教育という営みは、子供が「自由な自己決定」を行うことができる「人間」となるための「出産補助」であるという意味で、「一つの芸術」である”と考えられています。

シュタイナー教育の3つの説

1. 七年周期説

お絵かき

人間は7年ごとに節目が訪れ、63歳で成長の頂点を迎えるという考え方です。

0~7歳まで

日本で就学前にあたる、0~7歳までの第一・七年期は、体を作ることを課題とします。

幼児期に体がしっかり成長することが、やがて、意志力とか行動力を生み出すための源になります。また、模倣の時期でもあるので、周囲の大人は、模倣されてよい存在でなければなりません。

7~14歳

日本での義務教育期間にあたる、7~14歳の第二・七年期には、芸術体験によって、世界は美しいと感じる教育を目指します。あえて思考力よりも感情表現を優先して、豊かな感情を持つことを目指しています。

15歳~21歳
第三・七年期の15歳~21歳になって初めて、思考力、知力、判断力というものを作り出していきます。

このように、意志、感情、思考を順番通りに身につけることで、バランスが取れた人に慣れると考えられているのです。

バランスがよい人は、外の権威に頼ったり、世の中の動向に左右されたりしないで、自分自身の内部で考え、その考えたことには、自己の感情がこもっており、しかも、その考えたことを実行できるという行為まで伴うと説明しています。

2. 4つの構成体説

シュタイナー教育では、人間には「物質体」「生命体」「感情体」「自我」という4つの構成体が人間にはあるのだ、ということを前提にしています。

物質体(0歳に生まれる)
体そのものを指します。

生命体(7歳ごろに生まれる)
成長や繁殖をつかさどる力です。

感情体(14歳ごろに生まれる)
快・不快の感情も結びついた動きを指します。

自我(21歳ごろに生まれる)
考えたり、言葉を話したり、「私」という意識を持っていることです。

3. 4つの気質

気質は人間が生まれながらに持っているもので、気質によって対応を変えるべきだとしています。

自分のお子さんがどの気質に当てはまるか分かるといいですね。

胆汁質
・自己主張がはっきりしている
・意志が強い
・決断力・行動力がある
・意思が通らないと癇癪を起し、激しく反応する
・些細なことで周囲と衝突を起こす
・自分の能力が認められると、行動力集中力を発揮する
・土を踏みつけるようにしっかり歩く

憂鬱質
・物事を暗く悲観的に考える癖がある
・非社交的で孤独
・敏感で傷つきやすい
・自分に対してすごく関心がある
・懐疑的な態度
・歩き方は重たく、引きずるような感じ

粘液質
・休むこと、食べること、眠ることが大好き
・人から注目されたくない、放っておいてほしいと思っている
・おっとりしている
・支持はきちんと受け、正確にこなすが、時間はかかる
・一度やる気を起こすと、持続し、長続きする
・ゆったりした確実な歩き方をする

多血質
・いろいろなことに関心を持ち、一つのことにじっくり取り組むことができない
・楽天的で、物事を肯定的にとらえる
・活気に満ち、陽気
・環境と自分の関係が大事だから、人当たりもよく、やさしい
・刺激されやすく、快不快、喜びや悲しみに対して敏感
・新しいものに関心を持つが、長い間集中できない
・足取りは、飛び跳ねているような軽やかな感じ

シュタイナー教育のメリットとデメリット

勉強する男の子

◎メリット

・想像力・創造力が育つ
・協調性と責任感を持てる
・子どもの性格に合わせて関わることができる。
・周囲に惑わされず、自分の力で意思決定できる人になれる。

◎デメリット

・日本では、シュタイナー教育を幼小中高一貫で受けられる環境が整っていない。
・シュタイナー教育を取り入れていない子どもとの交流でギャップがある。
・テストがない、早期教育をしないなど、日本の受験システムとは相容れない。


シュタイナー教育の本

シュタイナー教育を考える (朝日文庫) 文庫

子安 美知子 (著)
シュタイナー教育を考える (朝日文庫)

内容
テストもなければ通信簿もない、教科書を使わず、8年間担任制の風変わりな学校―留学先のミュンヘンでシュタイナー学校に娘フミを入学させた体験をもとに、そのユニークな授業の実際を順を追って紹介しながら、背後に流れるルドルフ・シュタイナーの人間哲学の全体像をさぐる。

家庭でできるシュタイナーの幼児教育

ほんの木 (著),‎ ほんの木「子どもたちの幸せな未来」編集部 (編集),
家庭でできるシュタイナーの幼児教育

内容紹介
シュタイナー教育の実践者、教育者らによるやさしいシュタイナー教育の入門書。 これだけのシュタイナー教育関係者が一堂に集まった書籍は日本で初めて! わかりやすい、あたたかくて励みになる、と大変人気です。

▼こちらの記事もおすすめ
違いが知りたい!特色ある幼児教育6選
名前は聞いたことがある「モンテッソーリ」教育法。いいとこ取りで我が家流の「のびのび育児」

関連ワード:

この記事が気に入ったら
いいね!してね!

最新情報をお届けします