あせらず、くらべず、あきらめず ―― ソニー創業者 井深大氏の言葉で気づくこと

育児の言葉

子育てをしていると、比べることに意味はないと分かっていても、お子さんと他のお子さんを比べてみたり、どうしてうちの子にはできないのだろう、と焦ることはありませんか?

子育てとは、誰かと競うものではありません。今、目の前にいる子どもの存在だけを認めて愛することができたら素敵ですよね。

そこで、ソニー創業者でありながら、幼児開発協会(現:公益財団法人 ソニー教育財団)を設立した井深大氏の言葉を紹介します。

あせらず、くらべず、あきらめず、とは?

あせらず、くらべず、あきらめず、とは、公益財団法人 ソニー教育財団が発行している「心をはぐくむ」―― 乳幼児期に大切にしたいこと ――という冊子で紹介されている言葉です。

子どもの成長の遅い・早いがつい気になってしまう時に「もっと長い目で子どもを見てあげよう」という勇気が湧いてくる言葉ですね。

実はこの冊子、マタニティから始まって、それぞれの年齢に応じた温かいアドバイスが紹介されています。

ここでは目次を転載します。

0歳児
・抱っこは親子の最高の対話
・赤ちゃんは伝えたがっている
・豊かな感性が「心」を育む
・親は子どもの「お手本」
1歳児
・かばうことは、うばうこと
・「イヤ、ダメ―」も成長のしるし
・子どもの興味・好奇心を育む
・抱っこで愛情の補給
2歳児
・あせらず、くらべず、あきらめず
・言葉のコミュニケーションに頼り過ぎないで
・ひとり遊びから仲間へ
・達成感が自信を育む

出典:公益財団法人 ソニー教育財団|「心をはぐくむ―乳幼児期に大切にしたいこと―」

見出しだけを拾ってみても、子育てママが元気になるような言葉がたくさん見つかりますよね。

「あせらず、くらべず、あきらめず」と自分におまじない

子供

「あせらず、くらべず、あきらめず」という言葉は、親としてどの年齢でも胸にスッとなじむのですが、この冊子では2歳児さんへのメッセージに選ばれています。

2歳を過ぎたくらいといえば、生活していく上で必要な社会のルールを少しずつ親は子どもに教えていく機会も増えます。

「お店の中では走らない」「道路に飛び出さない」「電車の中では静かにする」などです。そんな時、同じような月齢の他の子どもは出来ているのに、どうしてうちの子は言うことを聞いてくれないのかしら。と比べ、焦ってってしまうこともあるでしょう。

あなたの「理想的な子ども像」ができ上がっていませんか?

「どうしてうちの子は…」と感じたり焦ってしまう場合は、親の心の中に「理想的な子ども像」できあがってしまい、お子さんの今の姿を見過ごしてしまっているのかもしれません。

まずは、子どもの気持ちを大切にしながら、どのように伝えれば子どもが理解することができるのか、親が工夫してみましょう。

親が子どもを信頼しているのが伝われば、子どもの心に響きますし、自立する糧にもなっていきます。お子さんのありのままを受け入れることで、今度はお子さんから親への信頼も深まることでしょう。

井深大氏ってどんな人物?

井深大

画像提供:公益財団法人 ソニー教育財団

井深大氏はソニー創業者であり、経営者・技術者としては初めての文化勲章を受章した人物です。

そんな井深大氏が1960年代に日本各地で起こった大学紛争をきっかけに、教育に関心を寄せるようになり、幼児教育こそが日本を託す若者には重要だと考え、幼児開発協会を設立しました。

「幼児教育」と言われると、幼いうちから大人顔負けの知識を教え込む英才教育だと思われがちですが、井深大氏の提唱した幼児教育は、一般的にイメージされるそれとは異なります。子どもの可能性を引き出して、豊かな心を育てることに主眼を置いているのです。

今から約50年前に指摘していた「知識の詰め込みは子どもを追い立て、知的好奇心や自主性、豊かな精神を持つ子は育たない」という点は、今でも多くの共感を呼んでいます。

公益財団法人 ソニー教育財団|「心をはぐくむ―乳幼児期に大切にしたいこと―」

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